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女流陶芸家として活動しながら、自作の器に料理を盛りつける事を楽しみ、自然やアンティークを愛する日々


by cinnamon_artno

登り窯の風景

緑の中での釉薬掛け作業が終わったら
___窯詰め___
一作品ごとに三カ所を貝の目立てでの焼成だから大変!!
狭い窯に中に入り腰を曲げた姿勢のまま次の日の明け方5時まで
徹夜の作業が続きました。暗かった時に潜り込んだ窯の中
出てくるとチュンチュンとすがすがしい朝。
朝日が眩しく、モグラの気持ちが良く解りました。(+_+)

___窯焚き___
☆点火
胴木間と呼ばれる一番手前の間へ薪を入れ点火
☆薪くべ
まず、ここに窯全体の熱源を上げるおきとよばれる資源をたっぷりと貯えるため
ガンガン薪を投げ入れて温度を上げていくこれが暑い暑い(>_<)

薪を投げ入れる時、もろに熱を受けるから体中から滝の様に汗が噴き出す!!
いつも冷房に効いた教室でスイッチonの電気窯を使用している都会派陶芸家?
の私(というか、ただの軟弱娘なのです)
あまりにものダメージにヒュルリ〜(+_+)と倒れそうになってしまいました。
ああ〜!!情けない・・・。
1100℃位になると手前の胴木だけ燃していても奥の部屋の温度が上がっていかなくなる
☆大くめ
そこで、詰めれるだけ薪をつめて蓋をするこれが『大くめ』と呼ばれる作業。
これがおきとなり後に窯全体のカロリーを上げてくれる
☆横さし
登り窯の風景_e0060452_16204382.jpg

1室の温度を上げるため今度は横からダイレクトに作品の手前にある溝に
薪を投げ入れていく
登り窯の風景_e0060452_17372010.jpg

しばらく休んだ私も元気に復活!!
ガンガンに薪を投げ入れております。
登り窯の風景_e0060452_16532891.jpg

横穴から見た窯の中の様子
1120℃〜
ここからがなかなか温度が上がっていかない
皆、疲れもピーク、眠い事もあり交代で窯の番をする。
なかなか温度の上がらない窯に悩みありとあらゆる方法を取る
☆色味出しゼーゲル確認
1200℃
なんとか、この温度帯までもっていき釉薬の熔け具合を確認するため
横の穴から鉄の棒をつっこみかごの形をした色味を引っ掛けて取り出す。
この色味に掛かった釉薬の熔け具合でどこまで温度を上げるか判断する。

一室目が終了したら蓋をし、隙間をモルタルで埋める
その後2室へ・・・気が付くと又2日目の夜が明けていた
昼過ぎ、皆、滝のような汗を流しながらラストスパートの3室へ
1時過ぎ3室の色味も確認し、良い熔け具合だと喜びをかみしめる
登り窯の風景_e0060452_17412846.jpg

すべての穴をモルタルで堅め窯の周りを掃除をし2時過ぎ終了

皆で芝生の上に集まり乾杯♪
あ〜!!ビールがこんなに美味しいなんて(>。<)ぷはぁ〜!!

すべての片づけも終了し温泉へ♪
ジュワーと汚れきった体が生き返りました!!
そして、その後食べに行った中華のこれ又美味しい事〜♪
考えてみれば、水分ばかりでまともに食事をしていなかった
皆でワイワイとゆっくり食事し話も盛り上がりとても楽しい時間を過ごしました♪

3日間、寝不足と疲れで体はだるかったのですが、
なかなか体験できない味わい深い日々を過ごせ本当に楽しかったです!

いろいろとご指導下さった主宰者のkamakurayamaの檀上さんとスタッフの皆様、パワフルに手助け下さったオーナーさん、細やかに動き周りを和やかなムードにして下さった望月先生と一閑の皆様、常に皆を助けて下さった野田先生、優しく機敏に動いて下さった梅沢さん、私や先生よりパワフルに頑張って下さった生徒さん、明星大学の皆さん
本当にお疲れさまでした!!素敵な想い出をありがとうございました。

ってまだ11日からの窯出しもあるのですが・・・。


http://www16.ocn.ne.jp/~yakimono/
上記のアドレスで窯焚きの様子がムービーで見れます!!
是非!ご覧下さい。
by cinnamon_artno | 2005-09-06 17:34 | 陶芸家のお仕事